サケサカ・ストーリーボード1

【戦国ジオン隊~鋼の巨大鬼! 襲来!~】

 あの光はなんだったのだろう・・・。

 私の名はジーン・グラハム。ジオン軍地球方面軍キャリフォルニア・ベース所属のMS特務部隊の大尉だ。

 今回私は東南アジア方面基地での任務に就くため、ベースで生産されたJ型のザクⅡ3体を基地へと補給輸送する大型輸送ヘリコプター【ファット・アンクル】に士官候補生の2人の少尉と共に同乗していたのだが、極東地域上空に差し掛かったところで機体が不思議な光に包まれた。

 その直後、一瞬身震いするように【ファット・アンクル】の機体が振動したかと思うと、先ほどまでうるさいくらいに響いていたローターの回転音が不安定なものに変わり、ゆっくりと、だが確実に高度が下がって行くのが感じられた。

「何事だ!?」

 誰何する私の声に答えられる者などいない。だが、我々のそんな思惑など関係無しに、【ファット・アンクル】の機体は徐々に高度を下げていく。そして・・・。

「駄目ですね。通信機は通常回線もレーザー通信もどっちも反応無しです」

 パイロットの一人、マーカー軍曹がヘッドホンをむしりとりながら言った。

「こっちも駄目です。ローター自体は問題無いですが、不時着のショックでエンジンがかなり破損してますね。修理にはかなりの時間を要すると思われます」

 もう一人のパイロット、テジマ曹長が肩をすくめながら言った。

「そうか・・・」

 私は呟きながら周囲を見渡した。

 謎の光が消えた後操縦系統そのものは回復したが、そのまま飛行を続ける事はままならず【ファット・アンクル】は不時着した。だが、正直言って墜落しなかっただけでもマシという状況下ではパイロット達を責める訳にも行かない。

 不時着前の飛行記録から判断すると、現在我々がいるのは日本の中部地域辺りだろうと推測される。とすると少なくとも連邦の支配下の地域ではないが、歩いて行ける距離に友軍の基地があるわけでも無い。

「仕方あるまい。テジマ曹長、マーカー軍曹はここで機体の修理にあたってくれ。ケニー少尉とエネミー少尉は私と共にザクで周辺の哨戒を行なう」

 ここでただ単に現状をこまねいていても仕方ない。私はそう判断を下すと、3体のザクの内指揮官用の1体のコクピットに収まった。

「出るぞ」

 不思議な事に【ファット・アンクル】から友軍への通信は一切適わない状況にも関わらず、ザク同士、またザクと【ファット・アンクル】との通信はクリアに通じている。だが、今はその原因を突き止めるよりも周辺の哨戒の方が優先事項だろう。

 3体のザクで進軍を始めるも、しばらくは何も無い原野のような情景が広がっていた。我々の背後には美しい稜線を描いた高峰がそびえ立っている。我々は穏やかな流れの川沿いに歩いていった。と・・・。

「大尉」

 ケニー少尉からの通信が入る。「前方に生体反応があります」

「ああ」

 ちょうど私の機体のレーダーでもそれを捉えているところだった。確かに前方数百メートルのところに小動物とは違う生体反応がある。

 私はザクの外部カメラとなっているモノアイの照準をそちらの方に合わせた。

「なんだ・・・あれは・・・?」

 エネミー少尉の呟きは、まさに私が発しようとしている言葉と同じだった。

 モニターに映ったのは馬に乗った何人かの人間と、その周辺を囲む徒歩の人間が数十人。この辺りに街があるのかもしれないが、その数十人が一様に同じような格好をしている事を考えると軍の制服だろうか?

 だが、彼らの出で立ちは連邦軍のものでも、ましてや友軍の制服とも思えなかった。 突然に現われた我々のザクの姿を見て慌てているのか、右往左往するその集団の服装は、以前上官の部屋で見た西暦時代の中世の甲冑に似ているようでもあるがどこか違う気もする。金属に彩られた甲冑とは違い黒光りする鎧のようなものに全身を包み、頭には不思議な形のヘルメット、さらには背中に旗のようなまで背負っているのだ。

「一体あれは・・・」

 そう呟いた私にも答えは無かった。だが、こうしていても事態は変わらない。「とりあえず行ってみよう」

 2人の少尉にというよりも自分自身に言い聞かせるように私は通信機に向かって言うと、ザクの手にしたヒートホークを握り直して操縦桿を前に倒した。胸の奥に湧き上がってくる不安な想いを押し殺しながら・・・。

【戦国ジオン隊~鋼の巨大鬼! 襲来!~】

 あの光はなんだったのだろう・・・。

 私の名はジーン・グラハム。ジオン軍地球方面軍キャリフォルニア・ベース所属のMS特務部隊の大尉だ。

 今回私は東南アジア方面基地での任務に就くため、ベースで生産されたJ型のザクⅡ3体を基地へと補給輸送する大型輸送ヘリコプター【ファット・アンクル】に士官候補生の2人の少尉と共に同乗していたのだが、極東地域上空に差し掛かったところで機体が不思議な光に包まれた。

 その直後、一瞬身震いするように【ファット・アンクル】の機体が振動したかと思うと、先ほどまでうるさいくらいに響いていたローターの回転音が不安定なものに変わり、ゆっくりと、だが確実に高度が下がって行くのが感じられた。

「何事だ!?」

 誰何する私の声に答えられる者などいない。だが、我々のそんな思惑など関係無しに、【ファット・アンクル】の機体は徐々に高度を下げていく。そして・・・。

「駄目ですね。通信機は通常回線もレーザー通信もどっちも反応無しです」

 パイロットの一人、マーカー軍曹がヘッドホンをむしりとりながら言った。

「こっちも駄目です。ローター自体は問題無いですが、不時着のショックでエンジンがかなり破損してますね。修理にはかなりの時間を要すると思われます」

 もう一人のパイロット、テジマ曹長が肩をすくめながら言った。

「そうか・・・」

 私は呟きながら周囲を見渡した。

 謎の光が消えた後操縦系統そのものは回復したが、そのまま飛行を続ける事はままならず【ファット・アンクル】は不時着した。だが、正直言って墜落しなかっただけでもマシという状況下ではパイロット達を責める訳にも行かない。

 不時着前の飛行記録から判断すると、現在我々がいるのは日本の中部地域辺りだろうと推測される。とすると少なくとも連邦の支配下の地域ではないが、歩いて行ける距離に友軍の基地があるわけでも無い。

「仕方あるまい。テジマ曹長、マーカー軍曹はここで機体の修理にあたってくれ。ケニー少尉とエネミー少尉は私と共にザクで周辺の哨戒を行なう」

 ここでただ単に現状をこまねいていても仕方ない。私はそう判断を下すと、3体のザクの内指揮官用の1体のコクピットに収まった。

「出るぞ」

 不思議な事に【ファット・アンクル】から友軍への通信は一切適わない状況にも関わらず、ザク同士、またザクと【ファット・アンクル】との通信はクリアに通じている。だが、今はその原因を突き止めるよりも周辺の哨戒の方が優先事項だろう。

 3体のザクで進軍を始めるも、しばらくは何も無い原野のような情景が広がっていた。我々の背後には美しい稜線を描いた高峰がそびえ立っている。我々は穏やかな流れの川沿いに歩いていった。と・・・。

「大尉」

 ケニー少尉からの通信が入る。「前方に生体反応があります」

「ああ」

 ちょうど私の機体のレーダーでもそれを捉えているところだった。確かに前方数百メートルのところに小動物とは違う生体反応がある。

 私はザクの外部カメラとなっているモノアイの照準をそちらの方に合わせた。

「なんだ・・・あれは・・・?」

 エネミー少尉の呟きは、まさに私が発しようとしている言葉と同じだった。

 モニターに映ったのは馬に乗った何人かの人間と、その周辺を囲む徒歩の人間が数十人。この辺りに街があるのかもしれないが、その数十人が一様に同じような格好をしている事を考えると軍の制服だろうか?

 だが、彼らの出で立ちは連邦軍のものでも、ましてや友軍の制服とも思えなかった。 突然に現われた我々のザクの姿を見て慌てているのか、右往左往するその集団の服装は、以前上官の部屋で見た西暦時代の中世の甲冑に似ているようでもあるがどこか違う気もする。金属に彩られた甲冑とは違い黒光りする鎧のようなものに全身を包み、頭には不思議な形のヘルメット、さらには背中に旗のようなまで背負っているのだ。

「一体あれは・・・」

 そう呟いた私にも答えは無かった。だが、こうしていても事態は変わらない。「とりあえず行ってみよう」

 2人の少尉にというよりも自分自身に言い聞かせるように私は通信機に向かって言うと、ザクの手にしたヒートホークを握り直して操縦桿を前に倒した。胸の奥に湧き上がってくる不安な想いを押し殺しながら・・・。